青色は正義。

青か、青以外か。

青色をめぐる風景: のとじま水族館

のとじま水族館には「ジンベエザメ館 青の世界」という水槽がある。その名の通りジンベエザメが展示してある水槽で、「日本海側唯一のジンベエザメ展示」が売りとなっている。しかしそもそもジンベエザメを展示している水族館は日本に4つ(2023年1月時点)しかないので、もっとジンベエザメを展示していること自体の希少性をアピールしてもいいのではと思ったが、「唯一」と書きたいだけなのかもしれない。

ジンベエザメは2匹。大きくなると海に放し、新しい個体を展示する。

ジンベエザメ館 青の世界」のだいたい全景。デカい。

水量1500トンは日本海側最大級。これがどれぐらいデカいかというとこれより大きい水槽は国内だと葛西臨海水族園海遊館沖縄美ら海水族館にしかない。それぐらいデカい。

この一筋の光が幻想的な光景をつくりだす。

超巨大水槽は全体的に青く照らされているのだが、その中に「光のカーテン」と呼ばれる一筋の光が斜めに差し込んでおり、この青い世界をよりいっそう幻想的な光景にしてくれる。

このアングルでジンベエザメを撮れるのはたぶんここだけ。

ジンベエザメ館 青の世界」は大きな水槽の水面から水底まで、周囲をぐるりと回りながら降りていく構造になっているから、表層部を泳ぐジンベエザメを水面から見下ろすということができる。ジンベエザメは基本的に下から見上げることが多い生き物だから、こんなことができるのは多分ここだけだと思う。

 

東京から北陸新幹線から2時間40分、金沢で特急「能登かがり火」に乗り継いで1時間、和倉温泉から更にバスで30分と待ち時間も合わせると5時間ぐらいかかり、そのうえ笑っちゃうぐらいの土砂降りと暴風で、バス停から水族館に入ることすら難儀したのだが、それでも行く価値は十分にある。能登空港からバスで来たほうがよほど速いし安いのだが、訪問が12月で、さすがに冬の北陸に飛行機で行くのは欠航のリスクが高すぎたし、空港から水族館へのバスもジョルダンの検索でしか引っかからないので本当に存在するのかよくわかない。

それで和倉温泉から普通の路線バスで行ったら15人ぐらい客が乗っていて、案外車じゃない手段で来る人が多いのだなと思った。だいたいこういう立地の水族館(越前松島とか閉館した油壷とか)にバスで行くと客は私以外2~3人しか乗っていない、ということが殆どだったので意外であった。