Pelikan: M800 Blue o' Blue ~何故買えたのかわからない
日本語表記の揺れが激しくて検索でなかなかヒットしない。ブルー・オー・ブルーなのかブルー・オ・ブルーなのか、それとも中黒はつかないのか。ペンハウスさんでEFだけずーっと品切れになっていたのだけど、3月のある日思い出して見てみたら在庫が◯になっていて、2~3日放置してもまだ◯なので買った。
発売は2010年。13年も経ってなんで新品が流れ着いてきたのかは知らない。モデルはM800なのでブルーデューンとは違って金色。青のマーブルが紫っぽく見える写真もたまに見かけるけど、それほど紫ではない。
まあ要するにM800であってスーベレーンであって、銀トリムのブルーデューンと気分で使い分けられるようになった訳だ。悪いことではない。そういえば同じ万年筆を字幅まで同じで色違いで持つ、ということはほとんどやっていない。#3776センチュリーぐらいじゃないか。あれもロジウムフィニッシュとローズゴールドだから正確には違うのかもしれんけど。じゃあM800とM805も違うからいいのか。
年度末お疲れ様でした筆にしようと思ったらペンハウスさんの仕事が早すぎるのと自分の仕事が片付かなさすぎて、なんと年度末が終わる前に来てしまった*1。
この記事を書くためにこの間見たらもう完売になっていた。この半年で東京、横浜、神戸、福岡、長崎の文房具屋を回ったけど現物を見たことはない。ペンハウスも「奇跡の入荷」と書いてあった訳だし。しかし何故あの時EFが急に復活したのだろう?
*1:3月31日の夜に届いたのだが、その日は仕事が片付かなさすぎて在宅で朝5時まで仕事をしていた
レオナルド・オフィチーナ・イタリアーナ: フェリーチェ マリナカプリ~今までのどの青ともまた違う青
レオナルドのフェリーチェというシリーズは日本限定。フラッグシップモデルであるモーメントゼロより幾分短くて、その代わり太い。
2021年の年末に発売の「マリナカプリ」。見た目はいいのですが近所にはMしかなくて見送っていたのですが、今年に入ってFが売られているのを発見。青とも青緑とも言えない、今までのどの青ともまた違う青が魅力的。
基本的にキャップと尻が白く、軸がマーブルなのが特徴のシリーズですが、こちらはキャップまでマーブルで、そして何より金属パーツがシルバーなのが特徴。
ペン先は14金。アホほど値上がりした同じイタリアのアウロラに比べてそれほど値上げしなかったので8万を切る価格でも手頃感があるが、レオナルドが安いのではなくオプティマが高すぎるだけ(同じ14金で9万超え)。
あと中が吸入式ではなくて両用式なので吸入式より多少気楽に使えるのがいいところ。ただしモーメントゼロと違って尻軸を回してもコンバーターは回らない。
レオナルドの軸はアウロラと違ってパキッとした明るい色合いの軸が多いのが特徴かもしれない。アウロラはどちらかというと落ち着いた美しさがあって、それとはまた別な色合い。私はどちらかというとレオナルドのほうに好みの色合いの軸が多い気がする。
Caran d'Ache: LEMAN Ives Klein Collection ~なぜ誰もレマンを持っていないのか
インターネットでブログをやっていたり、Instagramをやっている日本人でカランダッシュのレマンを持っている人が果たして何人いるのだろうか、と思うぐらいにレマンの情報が出てこない。
レマンはカランダッシュの比較的高級ラインに入るから、これを買える予算のある人はたぶんみんな同じぐらいの値段のモンブランのマイスターシュテュックを買ってしまう。そしてデザイン的にシンプルなものが多いから、きれいな軸が好きな人はアウロラの限定品のシリーズに行ってしまう。それで持っている人が少ないのだと思う。
2020年の限定品イヴ・クラインコレクション。849とメカニカルペンシルは持っていて、これで3本目。年明けにナガサワ文具センターが3割引でFを売り出していて、年末に金沢にイヴ・クライン展に行っていた自分は迷わず買った。カランダッシュの赤い箱に入っていて、セットになっているはずのインクもついていなかったけど、別にインクなんて塩屋ブルーがあれば事足りるからなくていい(レオナルドもそうだ)。
持ってみると結構重い。昔アウロラのアンタルティコを試筆したらそれぐらいの重さがあった。それと同じくらい。字幅Fだけど、M800のEFと同じぐらいの幅。ただ、これは個体差かもしれなくて、半年ぐらい使っているけどひょっとしたらすこし渋めのフローかもしれないと思う時もある。
ちなみにイヴ・クライン展開催中のミュージアムショップで、これと全く同じ万年筆とボールペン(7万円もする)が売られていたけど、会期が終わってしばらくしたあとで、銀座伊東屋で大々的にショーケースの中に入れてまた売られていたので、ひょっとしたらそういうことだったのかもしれない。
Pelikan: M805 Blue Dunes ~月光に照らされた青い砂丘
長年(3年ぐらいですが)万年筆好きとしてやっているとやっぱり欲しくなるのがペリカンのM800。国産細字好きを標榜してきたのでコイツだけは買わんと思いながらやってきたのだが、昔買ったレオナルドのモーメントゼロがようやく調子良くなってきたので、これなら海外の細字も買っていいと思った。
しかしM805のブルーストライプは青ではなく黒である。M800の限定を探すとブルーデューン、ヴァイブラントブルー、ブルー・オー・ブルーという「青い」のがあって、このうちブルーデューンなら2019年のモデルなので比較的まだ入手しやすそうだった。
ただ近くの店にはMとかBとかしかなくて、それで久しぶりにEFを通販で買った。「月に照らされた青い砂丘」のような万年筆が、皆既月食の日に届いた。
濃い青と薄い青が、マティスのような太い黒で仕切られる。そんな不思議なマーブルが、キャップから胴まで続く。これは黒ではない。青である。
心配していた文字の太さだが、結構渋めのモデルだったようで一安心。細字好きを標榜しているからか、割と渋めのモデルにあたることが多い気がする。
というか、本当はスーベレーンの値上げが直後に控えていて、買うなら今しかないと思って買ったのだけど、この製品は限定品なので値上げ対象外だった、という話。
ナガサワ文具センター: 神戸の夜空 ~青軸、長刀、ギャザード
セーラー万年筆の特殊ペン先万年筆に興味はあったが、軸色が青くないので買いたくなかった。そう言っていたら2022年の9月、また例によってナガサワ文具センターが青軸長刀を発売するという。
「神戸の夜空」と銘打たれたそのペンは北野坂ナイトブルーの軸を纏ったプロフィットギャザードに18金ペン先の長刀をくっつけましたというもはや何を言っているのかわかりません状態。
2022年9月末の発売だったのを、翌月の東京ペンショーで購入。直前のインスタライブで何回も「これは来ますか?」というコメントを入れた件に関しては大変失礼いたしました。
北野坂ナイトブルーはナイトブルーと銘打つ割にプレジデントと並べても遜色ないぐらい青いので「思ったより青い」。ここに星空をイメージしたラメが軽く入る。
中に関してはカートリッジを受けるパーツが若干大きくできており、その分本体重量を増している、という工夫がなされている。だからインクの残量が確認しづらかったりカートリッジを抜くのがちょっと大変だったりする。
長刀は立てると細く、寝かせると太い線が出るのですが、毛筆慣れすぎて縦線で太い線、横の角で細線を未だにやります。どうにかなりませんかね。
定価77000円税込み。今の普通の長刀と同じ額だが、これは値上げが決まる前に価格が決まったからとのこと。何が何でも青軸で揃えたい青軸erの皆様如何でしょう。定額ですよ。